2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

夏の雨(本調子)

夏の雨 凌ぎし軒の白壁に 憎や噂をまざまざと 相合傘に書いた文字 見てはほころぶ 片えくぼ 本日のお稽古でお師匠さんが、6月に催される熊本の小唄各派大集合の 「仲良し会」で私が唄う二曲を「惚れて通う」と「夏の雨」にしましたと おっしゃいました。 「…

浮気鶯(本調子)

浮気鶯 ひい ふう みい まだ住み馴れぬ庭伝い 梅をば捨ててこませもの ほうほけきょの約束も 憎や隣の桃の木に 古来、「竹に雀」「梅に鶯」であるものを、まったく今日びの若い鶯の野郎ときたら、梅に止まってさえずったのも束の間、あっという間に桃の木に…

春霞 本調子

春霞 ひくや所縁の黒小袖 これもゆるしの色里へ 根ごして植えて江戸桜 松の刷毛先 透き額 東男のいでたちは 間夫の名取りの草の花 さてさて、なにやら色艶と危なっかしい匂いがするのはよくわかる。 で、背景を早速「小唄鑑賞」と「江戸小唄」(木村菊太郎著…

惚れて通う(三下がり)

月三回の小唄のお稽古。流派は堀派。熊本じゃあ、3名しか師範の先生はいません。 お弟子さんたちも高齢化社会を先取りしていて、四十代の私がほとんど最年少。 (このままずっと続けていけば、熊本の堀派をもしかして担っている? こんな恐ろしい想像は、私…