2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

うれし、たのし。

久しぶりに多摩センターに行き、大学の文芸創作の学生たちと作品集作りのための編集会議。編集部員一同、実に熱心で、実に嬉しい。自分達の作品をいかにして未知の読者に届けるか、未知の読者といかに対話するか、その部分を一生懸命考える姿を見ているだけ…

感謝

結婚するわが娘へと、石垣島の水牛老師から、旅立ちへの祈りを込めた歌が届く。嘉利吉ぬ綾船に嘉利吉ゆ載して 一路平安ちゃあ嘉利吉 深く感謝。 結婚式に集ってくださった皆様、お祝いのメッセージをくださった皆様、今まで娘を見守ってきださった皆様、すべ…

出発

今日、明日と大阪。明日は娘の結婚式。 素晴らしく早かった、娘が生まれてからの、この24年間。彼女は、私の出発点になった『ごく普通の在日韓国人』とほぼ同時期に生まれた。そして、あの時の私と同じ歳で結婚して、新しい人生に出発してゆく。 期せずして…

耳を澄ませて

「アルフレッド・アルテアーガ+高良勉 詩選」(サウダージ・ブックス)を読む。群島詩人の見えざる共鳴体と、「アルフレッド・アルテアーガ+高良勉 詩選」の編者今福龍太氏は言う。見えざる共鳴体。それは、じっと耳を澄ませば、この世の島々のここでも、…

手持ち無沙汰

全420ページ訳了。とはいっても、とりあえず第一稿。これを敲く。予定では9月刊。みすず書房。 いきなりの手持ちぶさたに、魯迅「阿Q」を読む。俳号を考える。

さあ、一寝入

あと10ページ。今日は一歩も外に出ていない。明日は外に出ないと食べ物がない。ともかくも、棚上げした問題はありつつも、あと10ページ。長旅ももうすぐ終わる。(いやいや、終るまいよ、旅は次から次へと島伝いにつらなっていくものだから)。島の詩人…

「あなたたちの天国」

翻訳カウントダウン。あと30ページ。結末に向けて、登場人物たちがここぞとばかりに、いよいよ激しく問いや思いや感情を吐露するものだから、精神的にくたくたボロボロにされる。物語の舞台は、植民地時代にハンセン病者の楽土を目指して作られた韓国・小…

振り子

ここ数日の話。 月曜日。24年ぶりに大学の同級生に会う。ある雑誌のインタビューを受けたのだが、そのインタビュアーが同級生だった。彼は弁護士で、その雑誌の編集委員をしている。私の知らない、大学生の頃の私のことを、彼は思い出として語り、彼の中の私…

他人の言葉

こどもの頃からよく見る夢。寝ている部屋がそのまま夢に出てきて、自分が寝ているのか目覚めているのか、よくわからなくなる、夢うつつ。ともかくも、その夢の中の自分の部屋にいると、いろんな人が訪ねてくる。訪ねてくる人は、夢ごとに違う。ただ、どうも…

欲張り

金井美恵子『快適生活研究』、ラングストン・ヒューズ詩集、小野十三郎詩集を眺める。ラングストン・ヒューズを読んでいると、心が揺れたり、騒いだり、静まり返ったり……。 - 「黒人はおおくの河のことを語る」 ぼくは、おおくの河を知っている。ぼくは、お…

学び

一日翻訳。第2部まで訳了。ここまでが344ページ。ようやく残り80ページ(第3部)まで辿り着いた。ここまで物語は波乱万丈。本日訳した第3部のラスト10ページは、内容が強烈で、心を鷲掴みにされて振り回されて、精神的にかなり疲れた…。訳者として自信…

あっという間

瞬く間に横浜に帰ってきた。帰ってくるなり、済州島がらみのいろいろで、メールを書いたり、呼び出し受けたり、済州島に電話をしたり。何かが私のまわりで渦巻いているような。島伝いに、いったい、どこまで、行くのだろ。行ってしまって、振り返ってみてみ…

お願い

弟夫婦と夕食。義妹は伊江島出身で、鳩山と民主に怒ること、怒ること。公約信じて期待を込めて前回選挙で投じた票を返してほしいと穏やかに激怒。(性格が実に穏やかなので…)。今日、明日と熊本。合志市主催のハンセン病がらみの講演会の講師をする。久しぶ…

さりげない哀しみと…

さてさて、昨日6月1日は父の命日で、本日2日は私の誕生日。感慨がないこともない。正岡子規『病床六尺』を今さらながら読む。死の三日前まで書き続けられた日々の記録。確実に刻一刻と迫り来る目前の死に向かいつつ、でも日々生きているんだよなぁと、本の中…