2017-01-16から1日間の記事一覧

花の下連歌の無縁性と脱構築性

そこは社会から断ち切られた特別な場。無縁の自由空間。そこは冥界に通じる超越的な場でもある。 つまりは、境界的な場。無縁平等な人間集団の場。それは「一揆」というきわめて中世的な人間結合の現象につながってゆく。一揆とは、一味神水という神前の儀式…

花の下連歌とは、花鎮めなのであるということ

13世紀中頃、1240年代に一般大衆が参加する言語ゲームの場が、法勝寺や毘沙門堂といったお寺の枝垂れ桜の下に開かれた。熱狂すればするほど神さまが喜ぶ、熱狂すればするほど意に満たずして死んでいった怨霊たちの心が慰められる。花見は静かにやるも…

 連歌的想像力、つまり批評精神が大事ということ

連歌は瞬間的な世界変換、あるいは脱構築の連鎖によって成立する多声的で未完結の開かれた体系である。和歌が一つの世界に没入するものとするならば、連歌は常に相手の言っていることを理解したうえで、別の世界をどのように自分にぶつけていくかが問われる…