2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『秋川の昔の話』(平成4年 秋川市教育委員会発行)P66〜67から。

むかし、もの売りや旅芸人が、秋川にまわってきた。時が移り産業や文化や生活が変わるにしたがい、途絶えてしまい、今はほとんどみることができない。●こんな前置きのあと、回想されるのは、「朝鮮アメ売り」「よかよかアメ」「ピートロアメ」「毒消し売り」…

金石範 気になるメモ

金石範「在日朝鮮人文学」より

ことばが開かれたそのときはすでに想像力の作業によって虚構の世界が打ち上げられたときであり、虚構はことばに拠りながら同時にことばを越えたものとしてある。 それはまたイメージ自身がことばに拠り、それに拘束されながら同時にそのことばを蹴って飛び立…

「途上」は1974年に『海』に発表。

組織と個の関係。 「離脱すると廃人のようになるといっても大げさではない」 問われているのは、 在日朝鮮人が日本語で書くということ、 日本語で組織を批判をするということ、 その組織は国家になぞらえられているという現実があるということ、 朝鮮人の共…

「詐欺師」は『群像』1973年12月号に発表。

主人公の白東基は、まるで阿Qのようだ。 魯迅の影をよぎる。ケチな詐欺をしたがゆえに、共匪(北のスパイ)の主謀者にでっち上げられた男が、すべての希望を断たれたことが分かった瞬間に、おれは共匪だ、主謀者だと、そう名乗りをあげることで、小さかった…

「トーロク泥棒」は『文学界』1972年5月号に発表。

制服制帽をトーロク(外国人登録)代わりにし、友人のトーロクを盗んだ男。 密航船の飲料水用の予備の貯水タンクに潜んで、予定がのタンクへの注水のために溺死した男。 死にかけている魚と、溺れる魚としての、ひとりの男がいる。 「そのとき、水槽の中の魚…

1971年『文学界』に発表された「夜」は1960年大阪が舞台だ。

火葬場のある町、母の死、そして北朝鮮への帰国運動……。 隠坊、癩者、朝鮮人、川向うの人々。 火葬場にて。 「すすけて真っ黒になった凹凸のはげしい高い壁が天井に接して目に入ってきた。そこには無数の嬰児の大きさをもったざらざらで粗雑な仏像ようのもの…

東京都あきる野市渕上 石積み(まいまいず)井戸

今はもう使われていないけれども、水は滔々と湧いているようだ。 あめんぼが水面を走っていた。

 東京都羽村市五ノ神 まいまいず井戸

◆羽村駅 ◆五ノ神社は駅のそば。西友の脇。 神仏分離令以前は熊野社。熊野五社大権現が祀られていたという。 今は、天照皇大神、素盞鳴尊、天児屋根命(あめのこやねのみこと)、伊佐那美命、事解能男命(ことさかのおのみこと)が祀られている。 ◆五ノ神社前…