2018-09-11から1日間の記事一覧

田中正造  治水論/水の思想

1944年8月30日日記より。 「古えの治水は地勢による、恰も山水の画を見る如し。その山間の低地に流水あり。天然の形勢に背かず。もしこれに背く、山水として見るを得ざるなり。治水として見るを得ざるなり。然るに今の治水はこれに反し、恰も条木を以て経の…

足尾銅山略年表

1841年 11月3日 田中正造、下野国安蘇郡小中村(現栃木県佐野市小中町)に生まれる。幼名兼三郎。 1877年 古河市兵衛、足尾銅山製錬所操業。 1881年 足尾銅山、鷹の巣直利発見。84年、横間歩大直利発見。 1890年 8月 渡良瀬川大洪水、栃木・群馬両県に鉱毒被…

足尾・松木沢のはげ山と谷中の荒野はともに約3000ヘクタールという広大な面積を持つ。その二つが渡良瀬川によって結ばれている。

日本近代は、 山〜海〜天をめぐって流れて地を潤し、生きとし生けるすべての命に恵みをもたらす「水」の道を断つところからはじまった。 「水」を毒を以て濁らせことからはじまった。 「水」によって生きる命を殺すことからはじまった。日本近代の「富国強兵…