2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 詩人金時鐘を語るならば、詩人小野十三郎「詩論」を読まずには済まされぬ。 

詩論39 新しい郷土観が創られるためには、人間一人一人がその精神に、ダムの湖底に沈み去った故郷を持つ必要がある。これは強烈な言葉。 詩論37 田舎はいいなどと云っている奴があれば、その田舎に愛想をつかさせることも必要である。それによって人間の…

リルケがアポロの石像から受け取ったメッセージ

「君は人生を変えなければならない」人それぞれの「アポロの石像」があるはずなのだ。

 瞽女唄は、我々に「はたしてそれでいいのか」という大きな問いを投げかけている。

P225より我々が今検討すべきは、瞽女唄に残された面白さと楽しみをどのように「搾り取るか」でも、それをどのように今の社会状況の中で「生かし、利用すべきか」でもない。そうではなく、我々は逆に、瞽女唄が我々に何を求め、我々にどのように挑戦してい…

 天草四郎と切支丹の若き武士蜷川右近の会話

四郎「この世は今もって、大いなる混沌でござります」右近「さっき虚空と言われたが」四郎「はい。底なしの空ろというべきか」右近「して、そこから世界は生まれ直すと思わるるや」四郎「万物を生み、滅ぼす仕かけが、そこにあるやもしれませぬ」右近「なら…