横浜方面に居を移す。正式決定。引越しは一ヵ月後。引越しのたびにいろいろなものを捨て、身軽になっていく。しがらみも、よどみも、迷いも、少しずつ、振り落としていく。いつどこに飛んでいっても、大丈夫なくらいの、身一つ。それが目標。
「なにかになるために人は生まれたのではない、生きるために生まれたんだよ、それを君はわかっているか?」
これは、昨夜会った、ある人の言葉。スターウォーズのヨーダのような風貌の人。
雑事に振り回されて、なかなか本も読めずにいる今日この頃、昨日、ふっと目にした「美しい鹿の死」(オタ・パヴェル 千野栄一訳)に、心が潤う。チャペックの再来と言われるパヴェルだが、チャペックよりも水気が多い。温かくて、せつない、じんわりとくる湿り気。