金、土と佐賀で、次世代リーダー養成塾の高校生180名を相手に「物語」について語り、「表現」においてテクニック以前の一番大事なことを伝えようと、浪曲乙女玉川奈々福と二人、大いに奮闘した。
具体的には、高校生たちに、まずは尊敬する先人をひとりを選んでもらい、(これはリーダー塾側の方針)、 その先人と自分の対話(先人との想定問答)を物語(作文)として書いてもらう。
そして、浪曲乙女による浪曲ワークショップを体験した後に、実際に作文を浪曲化して演じさせる。
枠を飛び出す発想、大いに歓迎、やるかやるまいか迷ったら「やれ!」と檄を飛ばされた高校生、かなり苦労しつつ、大いに楽しみつつ、このプログラムに挑戦してくれた。
二次元(文字表現:作文)から三次元(身体表現:浪曲)へ。それを体感させることで、二次元の表現において身体性(自分の心身から紡がれる、生きている自分の言葉、もしくは三次元性)がどれだけ大事なのかを知ってもらうことも大きな目的の一つだった(主催者、浪曲乙女にも、もちろん、それぞれの意図や目的はある)。
いろんな意味で優秀な高校生が集まっていたのだが、その優秀さの実質が、多くの場合、手堅くまとめる(与えられた枠という前提をはみ出ない)、要領よく片付ける(プロセスを軽んじて、手っ取り早く評価を得る近道を探す)ことになりがちであるのを感じて、残念でもあり、非常に勿体なくも感じた。
その一方で、一度、表現に生きている体の息遣いを吹き込む経験をしたなら、一気に何かの回路が開く。うん、若いってのは凄いな。
180の可能性を前にして、その扉を叩く難儀な作業をして、いろいろと考えさせられ、自分自身の扉も叩いた二日間。
さて、これから、福岡にて、浪曲乙女ライブ!