佐賀・福岡の旅から戻ってくるなり、月曜からは過酷な一週間でした……。
週半ばには三十八度の熱まで出して、それでも、5日間で15コマをこなす文芸創作集中講義をようやく終えて、土・日と寸暇を惜しんで寝て、(それでも合間にお尻に火のついた状態の原稿を書いて)、はあ…、今日ようやく息を吹き返した。さすがに、アラフィーの気力体力のの限界が見えたような気がした。
文芸創作の受講生たちは10名。そこに卒業生たちも顔を出し、いつものように喧々囂々の書いては批評しあう、真剣勝負の教室。集中講義のたびに学生の顔ぶれが変わるので、教室の空気も毎回違う。今回の学生たちは実に素直で伸びやか。遅刻するな、無断欠席するな、と最初に申し渡したのを、見事に守ってくれたという点では、文芸創作集中講義史上、前代未聞の偉業を成し遂げた学生たちでもあった。
佐賀の高校生たちもそうであったが、若さの吸収力とは実にすさまじいものがある。たった5日間で、大学生たちも目に見えて変わっていく。表現の場に初めて立たされた彼女たちに、あなたたちにいま必要なのはテクニックじゃない、マニュアルでもない、それ以前の、表現へと向かうなたがた自身にとっての必然なのだと、下手でもいい、むしろ今は下手なほうがいいくらいだと、今こそ、心の芯のところにある、あなたたちの声を出してほしい、その声を乗せる言葉を必死でまさぐりあててほしいという呼びかければ、一生懸命に応えてくる。それにまた応えようと身も心もフル回転させるなら、熱も出ようというもの。いたしかたない。そんなやりとりを重ねた末に1ヶ月後に提出されるはずの彼女たちの作品を、私は心待ちにしている。
地元の古書店(鉄塔書院。時折、思わぬ掘り出し物がある)で、「大江満雄ハンセン病論集 癩者の憲章」を見つけ、即買い。癩の本質を喝破した詩人大江満雄。この直観力に秀でた詩人がいたことで、ハンセン病文学はどれだけの実りを得たことか。その詩と文にじっくりと向き合いたい。