マラドで人生を観る

ここ数日、雨天続き。今日こそはと、一瞬の晴れ間のなか、船に乗って韓国最南端の島マラドを目指す。
マラドに行くには、市外バスでモスルポまで行き(約1時間)、モスルポでバスを降りたら、モスルポ港になるマラド定期旅客船乗り場に向かう。朝10時頃から夕方5時頃まで、1時間に一便くらいの割合で船が出ている。マラドまでは30分弱。

行きは11時、帰りは16時の船の切符を買おうとしたら、「そんなに長い時間、島にいるのですか? 2時の船で十分じゃないですか?」と発券の人が言う。それほどに小さくて(島を歩いて一周しても30分ほど)、何もない島だというわけである。

私はマラドの寺に人を訪ねてゆく。できれば、泊まりたかったくらい。そこには、韓国→アメリカ→韓国と、長い間、彷徨した末に、寺にたどり着いた人がいる。

彷徨と孤独にまつわるいろいろな対話をした。

易学を本格的に勉強しているというその人に、パルチャ(=運命)を観てもらった。
そうだね、いままでの人生はそんな感じ。とその人が私の過去をひもといて語る言葉にうなずく。
これからは、「とことん楽観」で行け、孤独を楽しんで生きよ、とにかくきちんと生きよ! きちんと生きるためには、自分のなかの自然を取り戻せ、とその人。
なんやかんや言っても、あなたは書き続ける、書くのは苦しい、でも、書け、伝えよ、と、畳み掛けるように、さらにその人が言う。

はい、とことん楽観で、きちんと生きようと思います、たぶん書き続けることでしょう……。(苦)。

さあて、30日には済州島を船であとにする。済州島→釜山→成田。