惜しみなく愛は奪う

思い立って、横浜ダイヤモンド地下街有隣堂にて、日々の記録を記す真っ白なノートを買った。レジを待つ列、私の前には普段着の俳優の利重剛。あっ、横浜に住んでいるのか…。だからというわけではないが、映画がらみの記述からノートを始める。真っ白なノートの第一ページには、映画『気狂いピエロ』のなかで映画監督サミュエル・フラーが語った言葉。

「映画は戦場のようだ。愛・憎しみ・行動・暴力・死。つまり、感動だ!」
人生は戦場のようだ……


明日6日より10日まで、恵泉女学園大学@多摩センターにて、文芸創作集中講義。この講義は書くことを教える場ではなく、(そもそも書くことなんて、教わったり、教えたりするものじゃない)、書くことに対する覚悟を新たにする、もしくは書くための出発点をみずから探り当てるための対話の場として開かれている。それは同時に、固定観念、先入観、刷り込みで知らず知らず凝り固まった言葉を解き放つ対話の場でもある。解き放つのは、実のところ、精神的にかなりしんどいこと。だから、文芸創作教室はSM教室とも呼ばれる。
さて、今回は、この場で、どんな対話が繰り広げられるのだろうか。どんな出会いがあるのだろうか。分かっているのは、確実に、日々精魂尽き果てること。SMは小手先じゃできないんだからさ、惜しみなく愛を注ぐことなんだからさ。