倫理的責任 by 岡野八代

岡野八代による、ジュディス・バトラーの言葉の引用。
このバトラーの言葉の背後には、レヴィナスがいる。


「ある特殊な仕方で、そして矛盾を孕みつつ、わたしたちの責任/応答可能性は、いったん他者の暴力に服従させられてしまったときにこそ、高められる。わたしたちは行為させられてしまう。しかも暴力的に。そして、そのようなとき、自分で自らの進む道を決めるわたしたちの能力は徹底的に弱められるようにみえる。しかし、いったんわたしたちがそのような暴力を被ったならば、そのとき初めてわたしたちは、暴力的な傷にどのように応答するかを問うよう、倫理的に迫られる。暴力の歴史の連鎖のなかで、わたしたちはどのような役割を担うのか。応答するさい、わたしたちは何者になるのか。そして、わたしたちは、自らがなす応答によって、暴力を増幅しているのか、あるいは防ごうとしているのか。