花の下連歌とは、花鎮めなのであるということ

13世紀中頃、1240年代に一般大衆が参加する言語ゲームの場が、法勝寺や毘沙門堂といったお寺の枝垂れ桜の下に開かれた。

熱狂すればするほど神さまが喜ぶ、熱狂すればするほど意に満たずして死んでいった怨霊たちの心が慰められる。

花見は静かにやるものではない!

「花見の下連歌の場合は言語の熱狂によって、花の下連歌会という、言葉が言葉を紡ぎ出していく一種の演劇的な世界で言語の熱気によって悪い魂を鎮めたりする」

春に花が咲いて散るとき、疫神もまたまき散らされるという古代よりの感覚、だから鎮花祭が執り行われる。
「花が散るのは御霊の吹き荒れ」(折口信夫

枝垂れ桜の下には、冥界がある。