ここ数日の読書。
どれも、諦めることなく、息の長い「革命」を問いかける書物。
ここで言う「革命」というのは、フランス革命みたいのとは違いますよ。
「ひとりきりであることに不安を持つのをやめた者たち」が、権力の軛を断ち切って、自分をなくすことでしか成立しない集団主義を棄て去って、自身の命をよりどころとして、誰かによって命が価値づけされることのない、生きるに値する(信頼に値する)世界をめざす、行きつ戻りつのゆるやかな変革とでも言いましょうか。
新しい地点に向かうには、新しい言葉が必要で、それもまた行きつ戻りつの中から紡がれてくるもので、その迷いに満ちた、だからこそとても豊かな試行錯誤の時間を分かち合う『ユニヴァースのこども』もまた、私にとっては息の長い「革命」の書物なのでした。
いまここで、ひそかに世界のはじまりを生きる者たちは、そのひとりひとりが、静かな「革命」を生きているのだということ。
この「革命」には集団的熱狂も暴力もありません。
それは不穏なことではなく、とても愉快なことだと私には思われます
