2018-12-02から1日間の記事一覧

シャマン・ラポガン『空の目』を読みつつ想い起こした石牟礼道子の文章を書き写してみる。

朝はたとえば、なまことりの話から始まるのです。 ひとりの漁師が、まださめやらぬ夢の中からいうように語りはじめます。 「いや、よんべは、えらいしこ、なまこのとれた。ああいうことは、近年になかったばい」 チッソ社長室に近い応接室の床にごろ寝をつづ…