2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

森作和江 北への旅 その3 メモ

ひきつづき『原生林に風がふく』 数多くの森崎和江の文章で、くりかえし記される森崎和江の旅のはじまりにまつわる述懐。 朝鮮体験の重さと弟の自死は、私を賢治以前の魂の日本へと、突き放ちました。 私には、言葉以前の、伝承力を感じさせるしぐさについて…

森作和江 北への旅 その2 メモ

『原生林に風が吹く』簾内敬司×森崎和江 ◆旅のはじまり 道案内人は簾内敬司 木に会いたい、その旅へと急ぐ、森崎和江がいる。 「なぜ、東北は、山を恋うのだろう」 私が今会いたい木は、それら私や私の親世代たちが踏みわたった近代の影などにおびえることな…

森崎和江  北への旅  メモ

『対話 魂ッコの旅 森崎和江 野添憲治』より ◆北へと向かう心 どうして北に行きたいということになるのかなというとね、私、「辺境」という言葉が嫌いなんです。だってどの地方にも固有の生活史はあるんですもの。それぞれの地域にくらしの遺産は深く残って…

『六ケ所村の記録(下)』 メモ

(六ケ所村を原子力センターにするのは)通産省の外郭団体の調査報告書(1969年)に明記されている既定方針だった。 核燃サイクルは、開発が頓挫した広大な空き地があるからと、1984年に始まったのではない。青森県が、広大な空き地へと誘致したのでもない。…

野添憲治『開拓農民の記録 日本農業史の光と影』(現代教養文庫) メモ

光と影 と副題にはあるけれど、開拓農民の記録を読めば、そこにあるのは、ほとんど闇の一語に尽きるではないかとすら思われる。 国策で満蒙開拓に送り出され、敗戦後に帰ってくれば、やはり国策で、どうしようもない荒地や、山奥を開拓地としてあてがわれ、…

六ケ所村をめぐる言葉  メモ  足尾鉱毒ー朝鮮窒素ー六ケ所を結ぶ

1969年8月 植村経団連会長 (開発予定地は)豊富な水資源と広大な土地に恵まれており、しかも公害の心配がないうえ、地価が安いのが魅力だ。 1971年 むつ小川原開発株式会社(三沢の地上げ会社) 伏見社長 開発がなければ、百姓はみじめだったよ。いまは昔の…