2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

物語の時間

「ハル、ハル、ハル、ハル……」とモイセイ・モイセーイチがしゃべった。 「トゥ、トゥ、トゥ、トゥ……」と、ユダヤ女がそれに答えた。(チェーホフ『曠野』)。 シベリアへと旅したチェーホフは、また別の文章で、(確か郷里に送った手紙で)、シベリアの町の…

ひきつづき、済州島紀行原稿、12本目まで到達。ほとんど千本ノックを受けているような心持になってくる。(原稿1本当たり、ノック50本)。ノックを受ける前はダッシュ100本、勘違いして「重いコンダラ」を引いていたりもする。ひきこもりのこの家には、いつ…

軽くない

この半月、ひたすら、この夏の済州島の旅をたどりなおす原稿書きの日々。集中して、旅をしていたあの時に自分を引き戻す。ほとんど引きこもって、二週間で新聞連載のための原稿九本、あと六〜七本で完結かな。それにしても、ちょっと疲れてきました……。少し…

天国、到来。

原稿書きの合間に、小島信夫を読み、チェーホフを読む。セルゲイ・ドヴラートフも読みなおそうと思いつつ、原稿に引き戻される。ブルガーコフも読みたいのだけどなぁ……。「チェーホフの登場人物のしゃべることは、たとえば『私はノドが痛い』といったとして…

三河島

三河島に行ってきた。日暮里から常磐線で一駅。その昔、1930年頃、朝鮮から日本へと渡ってきた祖父が最初に住んだのが三河島で、三河島→川崎→鶴見と、我が家は移り住んできた。今日の三河島。駅のホームに立っていると、眼下の教会から出てきた人の電話…