2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ひそかな日本国内ディアスポラの記憶に、奈良で出会う。

きのう(9月28日)、奈良で一番最初に親しくなった友人たちを訪ねていった。 奈良で、水俣の友人つながりで、出会った人たち。 ケーキ作り得意女子と、うどん作り得意男子。 ケーキ女子は北海道・江別出身で、もともとは母方は山形、父方は福島相馬。 両親は…

台風の済州の記憶  2019年9月19日~24日 

台風接近中の9月22日、もうほとんど暴風雨の中を、海辺の東福里にひとりのハルモニを訪ねる。 元海女、そして소리꾼( ソリクン 歌い手)。16歳の頃から、村で死者が出れば、死者を送る「行喪歌(ヘンサンソリ)」を歌うようになった。 歌は、やはり「行喪歌…

『分解の哲学  腐敗と発酵をめぐる思考』(藤原辰史 青土社)   メモ3

「生態学的な言説にはいつもナチズムの罠が潜んでいるのである。」 「分解」を語る時に、忘れてはならぬ問いとして、著者が繰り返し語ること。 では、ナチズムやスターリニズムを振り切ったうえで、なおも生命と人間社会の多元的で連鎖的なふるまいをとらえ…

『分解の哲学  腐敗と発酵をめぐる思考』(藤原辰史 青土社)   メモ2

ゼノ神父とマリア・北原怜子の「蟻の街」(バタヤ/屑拾いの街)をとおして、「分解」を語る。 各々気ままな行為とも言うべき自己の快楽の集合体が、なぜか、全体として生態系ならびに人間社会のメンテナンスに向かうことが、分解の世界を貫く原理なのである…

『分解の哲学  腐敗と発酵をめぐる思考』(藤原辰史 青土社)   メモ

「土や水や微生物のはたらきはもっとアナーキーである」 「生命を生存させたままで<帝国>を死滅させるにはどうすればいいのか。そのヒントもやはり腐敗、つまり分解にある。」 生産力を基盤にした発展史観の上に形作られる「世界」、(この世界の行き着く…

かもめ組 小史! (神戸・凱風館公演前にちょこっとまとめときます。昔のことより、ここ10年のことのほうが不確かな年頃になっちまったもんで……)

まずは久しぶりに神戸に集合のかもめ組。かもめ組としては初神戸です。もうチケットは完売です。 テーマは「乱場(ナンジャン)」でござる。 声の力でカオスを呼んで、世界の再生の場を開く、という、壮大なテーマですな、これは。 さかのぼれば、7年前、は…

ポグロムの予感。  でもね、予感というのは、もう既にとりかえしのつかないことになっている世界に漂う気配のことでもあるんだよね……。

10日間、浮世を離れて、旅をしていた。 戻ってきて、無惨なメディアの状況、何も知らずに尻馬に乗る愚か者どもの跋扈にほんの少しだけ驚いた。 ほんの少し、というのは、10日も経てば、もしや静まっているんじゃないかと、ほんの少しだけ、ほのかに期待をし…