2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

移動と離脱

『移動と離脱 バタイユ・ブランショ・デュラス』西谷修 1997年 せりか書房。 ふっと手にとって読んでみれば、あの頃の懐かしい匂い。なかなかに面白い。というか、たぶん、1997年に読んだならわからなかったであろうことが、水が染み入るように、わかる。こ…

書かれるものの到来は…

「書くというのは語らないことよ。黙ること。音をたてずにわめく」とマルグリット・デュラスは「書く」と題されたエッセイに(『エクリール 書くことの彼方へ』所収)に書いた。さらには、こんなことも。 「書くという行為は未知なるものよ。書く前は、自分…

祈る。

カタリと芸能と神について考えている。それを考える私の原点は2000年代に通い続けた八重山の祭祀と芸能の風景がある。川平のマユンガナシ、宮良のアカマタクロマタ、四か字のアンガマ。それは芸能の根源的な姿を今に伝える場。折口信夫に様々なインスピ…