2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

凡庸

ハンセン病がらみの新聞連載原稿に呻吟。気を抜くと、すぐに青臭いことを書くおのれの書生気質に少々手を焼く。ジャン・アメリーは書く。「つまり、どこでもみかける平凡な顔が最後にはゲシュタポの顔になるということ。悪がいかに凡庸さを高めるものか。哲…

考える。

小学校6年生女子(中学受験勉強中)と話をした。 「社会と理科は好き。暗記すればすむから。国語と算数はきらい。考えなくちゃいけないんだもん。考えるのは面倒くさい」。 ふーむ、そうなのか…。でもね、おじょうちゃん、年取ると暗記なんかできなくなって…

5歳の記憶

4歳上の姉と74歳の母と三人で新潟・柏崎の町をそぞろ歩く。47年前、この町の駅前商店街で両親はパチンコ屋をしていた。私にはこの町の記憶は全くない。面白いことに(?)母もほとんど覚えてない。覚えてないというより消去したと言うほうがより正確か。楽…

佐渡

ここ数日間、発熱中。37度台をふらふらと体温が上下。上がるなら上がる、下がるなら下がる、はっきりしてくれないかな……。発熱の仕方まで本人の性格に酷似しているような気がしなくもない。布団にくるまり「佐渡金山」(磯部欣三 中公文庫)を読む。佐渡の歴…

テロ警戒中

11日、菊池恵楓園にハンセン病国賠訴訟の第一次原告団のひとりだった志村康さんを訪ねる。5時間お話を聞いた。強靭な野生の思考の持ち主。久しぶりに乗った単線菊池電車に和む。こんな田舎電車になぜといつも思うのだが、「テロ警戒中」のボスター。明晩帰…

熊本再訪

1年3か月ぶりに熊本。 熊本で暮らしていた時にお世話になった方々に会いに行く。私の心身の守護神・天粧さん→癒しの魔窟 カフェオレンジ&橙書店・ヒサコさん→熊本の母 韓国料理ケナリママ(この店で、ナミイおばあ喜び組集会)。このあと歌う予定だったが…

前夜

近頃は夜型。台風直撃前夜。雨音を聴いている。『「いのち」の近代史』(藤野豊 かもがわ出版) 『父の法廷』(アイザック・シンガー 未知谷) 『言葉の外へ』(保坂和志 河出書房)明日は暴風かもしれないと思ったら妙に焦って、図書館に行って借りてきた本…

生きる歓び

横浜みなとみらいで姉と新潟・柏崎、佐渡の旅の打ち合わせ。行き帰りの東横線の中で「生きる歓び」(保坂和志)を再読しつつ、神話的時間についてふと考える。 神話的時間:感じることや生きることが言葉と分離する以前の状態(by 鶴見俊輔)「生きている歓…

シャケ

来週早々にあるヨミ会に備えて課題図書の「ゲド戦記 影との戦い」を再読。読みながら一緒に成長しなくてはいけないような、なんだか追いつめられるような、もうそんなに締め上げないで的な、今回は濃厚にそのような気分。もっとユル本を読みたいモード。愚弟…