3月4日は福岡・ブックスキューブリック!

2月23日、大妻大学での、ザーラ・イマーエワを迎えての最初のトークイベントが無事終了しました。
遥かなチェチェンと日本と、チェチェンから見て「希望の国」である日本と、日本から見て「予感の国」であるチェチェンを、いかに語り結んでいくか、そんなテーマのもとに、2ヶ月にわたる「対話の旅」がいよいよ始まりました。

イベント関係者としての、(今回のイベントの企画者としての)、自戒を込めた反省点、いくつか。
ふだん市民運動的なことにはあまり縁がないので、今回の市民運動的動きは私自身初めてのことばかりで、
イベントの段取りも、それであたふたばたばたすることが多々あり、で、以下、痛感したこととして。

市民運動だろうと何だろうと、公に参加者を募って、イベントを催す以上、「意義」だとか、「生活に追われていること」を自分たちの準備が十分でなかったことのエクスキューズにしてはならない。

メッセージを送り出す努力をとことんしないうちは、向こうから進んでメッセージを取りに来るはずだなどと思ってはならない。

意義あることはいつか伝わるなどという根拠のない楽観は捨てて、伝えるためには覚悟を持って命がけで……。

意義あることをしているのだから、理解ある世の人々から市民運動の活動資金のためのカンパをお願いするのはごく普通のことだとは、けっして思わないこと。どこかに甘えがないかどうか、常に自分に問いただすこと。

そして、今回のイベントの反省と教訓を胸に、「対話の旅」は続く。

3月4日は福岡、ブックスキューブリック、「対話の旅」福岡編 !!
ホームグランドでのびのびと!

以下は、ブックスキューブリックのHP上の告知文です。

ザーラ・イマーエワ&姜信子『旅する対話』刊行記念 〜旅する対話・2013・博多編〜』 

日時:2013年3月4日(月)19時スタート
会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック(ブックスキューブリック箱崎店2F)
参加費:1500円(ワンドリンク付き・要予約)
予約・問合せ:ブックスキューブリック箱崎
TEL:092-645-0630 / Mail:hakozaki@bookskubrick.jp
 
この度ブックスキューブリックでは、『旅する対話』(姜信子、ザーラ・イマーエワ共著 春風社) 刊行を記念し、〜旅する対話・2013・博多編〜を開催する運びとなりました。
 昨秋ブックオカの企画にて、上野朱さんとともに貴重なお話を聞かせて下さった姜さんをあらためてお招きし、今回は在日三世である姜さんと、共著の亡命チェチェン人ジャーナリスト、ザーラ・イマーエワさんとの対話の中で、ディアスポラ(故郷喪失)、戦争、トラウマ、再生、アート、歌、など多岐に渡るテーマを展開致します。
 おふたりとともに体験する貴重な「旅する対話」。みなさま是非ご参加下さい。

(以下は著者お二人からのメッセージです)

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2004年、かつてスターリンによって追放された17の民族が共に困難を乗り越え生き抜いたカザフスタンの荒野を、アゼルバイジャンに亡命中のチェチェン人ジャーナリスト ザーラ・イマーエワと、在日3世の作家 姜信子が対話の旅をした。
チェチェン人も、コリアンも、追放され、故郷を失い、異郷で生き抜いた17の民族のひとつだったのである。
ザーラは平和憲法を持つ日本に希望を託し、姜は戦火のチェチェンに、日本の明日を予感した。
二人は、植民地支配を、ディアスポラ(故郷喪失)を、戦争を、離散する民族を、失われゆく文化を、傷つく命と心を、そして再生への道を語り合った。
この時の(2004年)の旅の記録(単行本『旅する対話』、映像『いって・らっしゃい』)を携えて、
2013年、二人は再び対話の旅に出る。
今度は、3・11以降の、ディアスポラが現実のものとなりつつあり、ますます「予感」を色濃くする日本を巡り歩く。日本の各地で、さまざまな人々と言葉を交わし、予感を乗り越え、希望を模索する旅が始まる。
博多では、博多ならではの、対話の集い。
あなたとの出会いと語らいを心より楽しみにしています。

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姜信子(きょう・のぶこ)さんプロフィール 
1961年横浜市生まれ。作家。86年に『ごく普通の在日韓国人』でノンフィクション朝日ジャーナル賞を受賞。著書に『うたのおくりもの』(朝日新聞社)、『日韓音楽ノート』『ノレ・ノスタルギーヤ』『ナミイ!八重山のおばあの歌物語』『イリオモテ』(いずれも岩波書店)、『棄郷ノート』(作品社)、『安住しない私たちの文化』(晶文社)、『今日、私は出発する ハンセン病と結び合う旅・異郷の生』 (解放出版社)『はじまれ―犀の角問わず語り―』(サウタージブックス/港の人)など。訳書に『遥かなる静けき朝の国』(カニー・カン著 青山出版社)、『あなたたちの天国』(李清俊著 みすず書房)。共著に『追放の高麗人』(アン・ビクトルと、石風社)。


ザーラ・イマーエワ(Zara Imaeva)さんプロフィール
1961年生まれ。チェチェン人女性映像作家、国際アートセラピーセンターDiDI創立者
モスクワ国立大学ジャーナリズム学科卒。学生時代からチェチェン独立運動にかかわり、独立は政府の外務省広報官や文化省映画担当次官なども経験。
第2次チェチェン戦争とともにアゼルバイジャンに亡命、政治運動には距離を置き、2004年以来、精神的なトラウマを抱えた子どもたちへの国際アートセラピー活動を展開。
チェチェン戦争難民の子どもたちの証言を記録した「子どもの物語にあらず」(2001)が国際的に注目され、2003年秋、アムネスティ・インターナショナル日本の招きで来日、全国17箇所で講演・上映会が開催された。他に映像作品として、難民の子どもたちの描いた原画によるアニメ「春になったっら」(2004)、チェチェン語による児童ミュージカル「お隣さん」、チェチェンアゼルバイジャンの難民夫婦の出会いと愛の物語「描かれた壁の家」(2008)などがある。
http://www.bookskubrick.jp/about-bk/topics/20130214-2143.html