パレスチナのドキュメンタリー映画「壊された5つのカメラ パレスチナ・ビリンの叫び」を観た。

今日、2024年4月21日、大阪西成区の津守、リユースショップえまうすにて。
(ちなみに、えまうすはこういう場所 エマウス運動 - EMMAUS OSAKA CENTRE
 イスラエル vs PLOだとか、イスラエル vs ハマスという視点で、俯瞰して語られるものとは異なる、人間たちの姿を見た。
オリーブの木のように地に根差して生きるパレスチナの民。
 無法にも土地を奪い、命さえをも躊躇なく奪っていく、イスラエル国家という圧倒的な暴力装置に抗する闘い。
言葉を尽くして、知恵を尽くして、時には礫を投げての、素手の闘い。
 そこには、外からやって来て、共に闘う者たちもいる。なかにはイスラエル人もいる。
日本の政治家が形ばかり被災地を視察に行くような感じでやってくるパレスチナ側の政治家たちもいる。
 植民地主義との闘いの現実とは、こういうものなのだ、理不尽の極み、非対称の極みの世界に命が放りこまれ、蹂躙される。子どもだろうと容赦はない。ということを痛切に思い知る。
百十数年前、朝鮮半島で起っていたことも、こういうことなんだろうと、ひしひしとリアルに感じる。
 この理不尽極まりない闘いの光景を、カメラで命懸けで撮り続けたのは、イマード・ブルナート。イスラエル軍に壊されては、新しいのを入手して。5台のカメラが壊された。
最初の1台は、4番目の息子の成長を記録しょうとして手に入れたカメラだった。
「一度傷つくとその傷が治った後でも忘れない。しかし何度も傷つくと古い傷のことをわすれてしまう。カメラはそれを忘れない。だから私は傷を癒すために撮りつづける」と、イマードは語る。
 10月7日以降、イマードは無事なのだろうか? 彼の家族は? 彼の村の人々は?
 パレスチナは遠い。地図上では。
 しかし、植民地主義との闘い、ということでは、ここ日本からだって地続きの場所。
 地続きの場所に生きる、私たちの友。
 闘う彼らとともに、闘うわれらでありたい。