2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

嘘と孤独と詩

谺さんの詩を読み返している。 この3篇は、社会復帰が叶わぬまま、 まだ青年時代に、青年の心で書かれた詩。 青年時代、容貌はすでにハンセン病の後遺症で年老いていたのだと 谺さんは言った。 「石」だーれもいない この尾根にだーれもいないみーんな死ん…

草津温泉バスターミナルにて。

1月18、19日と、みすず書房の川崎万里さんとともに、群馬・草津温泉近郊の国立ハンセン病療養所栗生楽泉園に詩人谺雄二を訪ねてきた。今年5月のハンセン病市民学会に向けて谺雄二全文章(というわけにはいくまいが、心意気は全文章!)を一冊の本にま…

原点に帰る

2013年から2014年へ。黒川創『国境 完全版』を読みながらの年を越しつつ、われら植民地人と文学とに思いをはせた。黒川さんは西成彦さんのこんな言葉を引用している。 「いうまでもないことだが、われわれは誰しもがなにがしかの形で植民地人である。被征服…