2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

のどかな土曜日の朝、ようやくゆったりとアルテリ第7号を読んでます。

まず、渡辺京二2万字インタビュー。 石牟礼さんや谷川雁との関わりも面白いけれど、共産主義(共産党じゃないよ)という「思想」がどれだけ渡辺京二世代の青年たちを捉えていたのかということをあらためて知って、それがなにより興味深い。 思想と、それを…

藤本和子『塩を食う女たち』を読む。 つづき

「塩喰い共同体」から。 「黒人社会で生起することがらの半分も英語では描写しうたいあげることができない。現在でも黒人共同体の暮らしには言葉で描写できないことが、定義する言語がないことが多い。社会科学の対象となるべき事象、現象なのにそれを定義で…

藤本和子『塩を食う女たち』を読む。

藤本和子のこと、ブローティガンの『アメリカの鱒釣り』の名訳で初めて知って、その絶妙な訳には痺れて、それから藤本和子訳のブローティガンはとにかく読んだ。 『塩を食う女たち』は藤本和子自身の著作。北米の黒人女性の聞書。 その冒頭の一文から、ガツ…

國分功一郎『ドゥルーズの哲学原理』 メモ <欲望のアレンジメント> 権力に対する欲望の優位 Edit WYSIWYG

ドゥルーズ哲学を読み解いて、國分功一郎いわく、 政治哲学の問題は、なぜ、そしてどのようにして人々が何かをさせられるのか、ではない。 なぜ、そしてどのようにして人々が進んで何かをしようとするのか、である。 人々は自ら進んで搾取や侮辱や奴隷状態に…

『ドゥルーズの哲学原理』 メモ つづき

第Ⅳ章 構造から機械へ ドゥルーズ=ガタリの問い 「人はなぜ自らを抑制するのか」 「なぜ自分たちの隷属を求めるのか」 ⇩ 「この一節にすべてがあるのだ、政治哲学が今も考えるべき問題のすべてが」