2018-01-17から1日間の記事一覧

ところで、白山修験は「百合若伝説」を唱導に用いたのではないかという推測がある。

そもそも、現在観音寺がある場所は、かつて諏訪神社があったと伝えられている。 それが、加賀・能登方面からやってきた白山修験の影響で、まずは観音堂に取ってかわられたと推測されている。 (泰澄伝説と観音信仰の密接な結びつき) ★能生―米山―国上山―弥彦…

「北越の百合若」について。参考までに。 江戸の儒学者、すげーーという話。何がすごいって、朝鮮語の知識まで駆使して軍記物の注釈を書くわけよ。そんな注釈に目を通して、寺の由緒書に流用する地方の儒学者もいるって話で。

いや、今の知識人たちが欧米の言語をすらすらペラペラ操るのと同じように、中華の世界観の中に生きる知識人たちが、中国・朝鮮の言語を操ったところで驚くこともないはずなのだけれども、すっかり近代以降の頭で生きている私は、やはり、うっかり、すげーー…

要は、説経、伝説、浄瑠璃を取り込んで、幕末に、寺を盛りたてるために巧みに創られたお話なのです。

※以下の記述は『北越の百合若伝説 上・下 ―地方における伝説の生成と変容― 』(板垣俊一)による。「北越の百合若伝説」とは、 新潟県北蒲原郡聖籠町諏訪山にある真言宗新義派(智山派)の寺院 聖籠山宝積院 観音寺にまつわる伝説。越後29番 蒲原27番 聖籠山…