2018-12-05から1日間の記事一覧

柳田の“南島イデオロギー"は、アイヌ民族問題と「日韓併合」問題とを排除し、消去することで成り立っているのだと、村井紀は言う

P36 一九一九年の三一独立運動は都市部よりも農村部で盛んであったことはよく知られている。零細な小農民たちは役場を襲い土地の登記簿や強制的な作付け台帳を焼き払い、抵抗したのである。さらに関東大震災の犠牲になった朝鮮人たちとは、そのような小農…

植民地朝鮮の土地調査事業に関わった農政官僚としての柳田国男。その山人論はどこから来たのか。『遠野物語』、『石神問答』はいかにして生まれたのか、それを「植民地政策から切り離すことはできない。

と、村井さんは言うわけです。『後狩詞記』『石神問答』『遠野物語』三部作は、1909年〜1910年の著作。 この時期柳田は法制局参事官、内閣書記官記録課長として「日韓併合」に関与。植民地統治、その嚆矢としての「土地調査事業」に農政官僚として関わった柳…