八甲田山に登ってきた

ハンセン病市民学会in青森の交流集会に参加したのを機会に、市民学会に一緒に参加した編集者(元山岳部)と共に八甲田山の山頂までロープウェイで登ってきた。本当は津軽のほうへ太宰治の匂いを嗅ぐ小旅行をしたかったのだけど、編集者氏が、ずっと八甲田山に登るのが夢だった、ここまで来たのだから夢をかなえたい、と力説するので、夢にお付き合いすることにした。夢は大事だからね…。

八甲田山頂からは下北半島が見える。岩木山が見える。山麓は一面のブナ林。ブナはすっと天に向かって爪先立ちで伸びてゆくような、若々しい勢いのある木。ブナのほかには、ダケカンバ、とど松、灰松、米栂、山桜…。もうすぐ辺りは春紅葉。

ああ、この景色、このブナ林の緑、どこかで見たことがあると、記憶をたどれば、ああ、そうだ、これは白頭山頂から下界を見下ろしたときのあの柔らかな緑の波の風景のよう。

八甲田山は北緯40度30分あたり。白頭山は北緯41度。