メモ 原発避難民

『季刊東北学 第28号』 「東日本大震災阪神大震災の与えた課題」(森栗茂一)より。
「今回の震災で県外に避難した人は、五万人といわれるが、その七〇パーセントは福島県である。指定避難地域の内外から、中通り会津、新潟に向った。中越は、中越地震の被災経験が豊富で、温かく迎え入れてくれたことが報道されている。しかし、実際には住民票を移した人、移さなかった人を含め、新潟県柏崎や福井県に避難した人が多いのである。そのなかには、電力関係者の避難家族、協力社員・社員の避難家族が少なくない。世帯主である原発現業労働者の命を気遣いつつ、世間の目を避けて、じっと息をころして暮らしている原発家族がそこにいる」