2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

テンポウ語りとくれば、「五色軍談」

「五色軍談」というのは、「チョンガレ」の中越地方における異称。幕末から近代に一世を風靡。もとを正せば、説経祭文だという。これを小沢昭一の『日本の放浪芸』で聴いてみたのだが、薩摩若太夫の興した説経祭文に比べると、野太く、素朴。三味線の響きは…

テンポウ語り まとめ

鈴木昭英先生曰く、「テンポウ語りは、盲人座頭の手習い初めの滑稽諧謔に富んだ短い語りもの」「本格語りものの合いの狂言として早口で語られたこともあろうが、祝福語りものの要素が強く」「座頭の正月門付け風俗として諸書に述べられ、またこの遺習が明治…

テンポウ語りと、明治の世の替え歌

伝えられている「テンポウ語り」に、こんなものがあった。 ゆうべー大きな夢を見たー ゆうべ大きな夢を見たー 駿河の富士山荷縄でしょってー 奈良の大仏さま懐へ入れてー 軍艦二そうを下駄にはき、 電信柱をステッキについてー 通りかかった酒屋の店でー 七…

長岡でテンポウ語りについて聞く。

旅というのは、きちんと目と耳を見開いて、モノ・コト・ヒトとの出会いを大切に歩いていけば、縁と縁とがつながり結ばれて行って、思わぬ道を拓いていくもの。今日の出会いが、明日の出会いを呼び、今日見聞きしたものが、明日の旅の道しるべ。 旅の極意は、…

瞽女唄のあるところ、祭文あり!

神保町の古書店キントト文庫で『瞽女ー盲目の旅芸人』(斎藤真一 日本放送出版協会 昭和47年)を入手。 4月の上越の「山椒太夫」をめぐる旅を思い起こしながら、ぱらぱらと見ている。 上越の直江津から糸魚川方面へと旅する瞽女達の旅の道を画家斎藤真一はた…