2016-05-13から1日間の記事一覧

『山の神』(吉野裕子 講談社学芸文庫)から、メモ

「三月には都城十二門の中、九つの門に犬を磔にして春気を送るのである。このようにしないと犬の禍がある。犬は金畜であるから、この犬を九門に磔にするのは「金剋木」の相剋の理によって、金気を抑えて木気を扶け、木気である春の功を遂げさせ、三月という…

山の神、蛇神、カカ、カガ、カク、カグ、カゴ

『山の神』を読むうちに思い出したこと。吉野裕子は、古代日本人は自然・人工を問わず、数多くのものを祖霊の蛇に見立てたという。自然物のうち、最大のものは山。多くの場合は円錐形の山。また、『古事記』の万物生成神話のなかで山の神誕生に関するものは…