2018-10-01から1日間の記事一覧

訳者(廣瀬浩司)あとがきに、デリダの問いを噛み砕いてもらう。

★「歓待」を考えるための現代的な前提 「歓待」とは一般的に、国家、共同体、家庭などが、その戸口に到来した他者(外国人、異邦人、よそ者、客人など)を――無条件に、あるいは条件付きで――「迎え入れる」慣習や制度のことをいう。 国境や共同体のあいだをさ…

「歓待の行為は詩的なものでしかありえない」とデリダは言う。しかし、詩的なもののなかからこそ、不可能な歓待を可能ならしめる世界は到来するのではないだろうか。

まずニーチェの声。 「おお、人間よ、そなた、高等な人間よ、心せよ! 次の言葉はさとい耳に、そなたの耳に聞かせるためのものだ――深い真夜中は何を語るか?」 そして、ヤン・パトチカの声。 「人間は不安をかき立てるもの、和解不可能なもの、謎めいたもの…