影で結ばれる。

あまりに本が多すぎて、一回では引越ができず、(いっぺんに荷物を運ぶと、本を箱詰めしたり、箱から出したりするためのスペースが確保できない)、この一週間、旧居⇔新居を行ったり来たりしながら引越し中。まだあと一週間かかる予定。既にヨレヨレ。


ル・クレジオ『調書』、『ロドリゲス島への旅』を読む。ル・クレジオの息遣いは、いつもなかなか肌に合わず、馴染むまで時間がかかる。相性がひどく悪い、なのにどうしても別れられない恋人のような感じ。
「そしてわれわれは、血縁によるのでも記憶によるのでもなしに、同一の影を持つ二人の人間として、結ばれているのだろう」
「彼の夢は死んではいない。それはただ、玄武岩やヴァコアや海風や鳥の夢と一つになっただけである。大海原のほとんど黒に近い青のなかに、礁湖から発しているように見えるどんよりとした光のなかに、それはある。私が、来る日も来る日も、生き直したいと願ったのは、この夢である」(ル・クレジオ『ロドリゲス島への旅』より)。



生後五ヶ月になったハコちゃんは、歯が生えてきた。むずむずするのか、すぐに指をかじろうとする。かじられると結構痛い。甘噛みをしなさい、甘噛みを! キツく注意しても、あっさりと流される。仕方がないから、許す。