羽織着せかけ 行先たづね
拗ねて箪笥を背中でしめ
ほんに貴方は罪な人
幕末に流行した上方小唄系の江戸小唄
原唄
羽織着せても裃着ても 何処か粋なと人が言う
ほんにお前は罪な人。
江戸に入って端唄となり、明治になって江戸小唄化。
この唄についての平山蘆江の解説は面白い。(「小唄解説」住吉書店 昭和28年)
「かうした行き方の女は殊に多く、而も、かうした手順でふくれ面を男に見せることを何とも思ってゐないのだが、男の側から思ふと、元来、女のかういうすねくせは一番苦手でもあり、うるさくもあり、所詮はこんな事から二人の間に埋め難い溝が出来るのだ」
なるほどね〜。