2012-01-01から1年間の記事一覧

綿の花

原発から20キロ圏内、立ち入り禁止区域ぎりぎりまで、出かけてみた。 きっちりと几帳面に封鎖されている3か所の地点まで、車を走らせた。さすがに広野町のJ VILLAGEのあたりは警察車やら警備の人びとやらものものしく、間の悪いことに(間のいいこと…

アトムの子

我が家の一歳児に、彼の母親である娘を指さして、「誰?」と尋ねたら、「おかあムニャムニャ」と、空耳アワーなら確実に「おかあさん」と聴き取るであろうような音を初めて発して、非常に娘を喜ばせた。それまでは実に大雑把というか、実用的というか、娘の…

セファルディ(スペイン系ユダヤ人)の恋歌

空を一枚の紙として 黒い海の水をインクとして ひともとの樹木を筆として さあ書きなさい、すべての痛みを、悲しみを

悪魔より怖い

『日本のミイラ仏を訪ねて』(土方正志 写真:酒井敦 晶文社)をぱらぱらと眺める。即身仏。新潟・柏崎市、信越線長島の駅から徒歩30分ほどの山中の真珠院にも即身仏となった秀快上人が石棺のなかでお眠りになっているという。ああ、そうか、東北ばかりでな…

厄介な人

東京・馬喰町art+eatにて、ルパン4世こと、編集者竹中さんといろんな企みのためのランチ。 この場所でどんなことをしようかとひそひそと。近々実施予定の「行けるところまで行く福島」ツアーの行程についても打ち合わせ。私はとにかく常磐線でとことこ行き…

分身

屋敷妙子画伯が新潟日報連載のために描いてくれた挿画。菜の花畑の愚者。 チマの中の妄想。 妄想の中の旅。不機嫌な旅人。 どれもこれも私の分身。 1月27日(金)。神奈川県立近代美術館 葉山館で、「ベン・シャーン展」を観た。 ユダヤ系の移民。ディアスポ…

閉じても閉じても本の中。

さてさて、私はてっきり独り暮らしだと思っていたのですが、見えないものが見えるさるお方に観ていただいたら、我が家には男性ひとり(半透明で邪気のない方だそうです)と5人の小さな精霊(お掃除好き)がひそやかに暮らしていて、私との同居を楽しんでくれ…

たましい、こわしちゃってね

本日も微熱。しぶとい風邪。図書館に行く以外は終日家で過ごす。●福島第一原発⇔柏崎刈羽原発 北緯37度25分上の見えない道。●天明の大飢饉で人口が3分の1に減り、土地の荒廃した相馬藩(現在の福島県相馬郡、双葉郡の北半)は、他領からの移民による開拓を積…

1月21日 新潟で。

“カシワザキ、そして3・11” 歌は、記憶の器、命の声、生きる力。ほら、じっと耳を澄ませば聞こえる、旅する者たちのひそかな声……。語る人: 作家 姜信子 歌う人: 浪曲師 玉川奈々福 三味線を弾く人:沢村豊子日時: 2012年1月21日(土) 14:00 〜 16:00 場…

罪を離れなさい。

風邪の微熱とともに年末年始。熱があることに気づきさえしなければ、まことに元気です。筒井康隆の短編に、死んだことに気づかずに明るく生きているお父さんと、気づいていて悲しみをこらえている家族の風景を描いた短編があったなぁ。気づかなければ、人間…