つながり

二日間、草津の栗生楽生園で、詩人の谺雄二と文学談義。
谺さんに決定的な影響を与えたのは、小野十三郎なのだという。ああ、そうか、そうなのかと腑に落ちるものがある。谺さんに会う前に、大阪まで会いに行った詩人金詩鐘も小野十三郎を師と仰ぐ。
「詩は好もうと好むまいと、現実認識における革命である」と小野十三郎は言った。「慰安の欲求としての郷土は郷土に値せず」とも小野は言った。「悲しみと怒りの極まるところで、新しき方法を持て」とも言った。なるほど、谺雄二、金時鐘に相通ずるのは、この構えか。私もまた、こういう構えの人でありたいと思う。こういう構えの人々とつながっていきたいと思う。

「人はそのように生きようとしている人としか、つながらない」。これは金時鐘の言葉。