2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

不覚をとる

東銀座シネパトスで「ここに泉あり」を観てきた。戦後すぐに群馬県の高崎に生まれた市民オーケストラが、人々に美しい音楽の音色を届けようと、何度も解散の危機に見舞われながら、幾多の苦難を乗り越えていくという物語。実話をベースに今井正監督、主演岸…

文学は…

日曜日は恵比寿で秋田から東京に越してきた友人の歓迎会、月曜日は自由が丘で中学生相手に与太話、火曜日は渋谷で現代詩を読む会、水曜日は恵比寿で京都から上京してきた友人を囲んでの食事会、木曜日は東銀座でハンセン病がらみの集まり。引きこもりが基本…

そんな感覚・会話・瞬間

『エドナ・ウェブスターへの贈り物』(ブローティガン)を眺める。読むのではない、眺めたり、触ったり、さすったり、転がしたり、見つめたり、まさぐったりする。言葉は必ずしも読まなくてもいいじゃないかと、ブローティガンの言葉を眺めながら思う。ぼく…

深呼吸の日

朝から歯科でがりがり。治療後は鎮痛剤なしではいられぬ激痛。それでも、いざ鎌倉! 鎌倉駅から5番乗り場ハイランド行きのバスに乗り、浄明寺前で降りたら、浄妙寺内のこじゃれた店で石窯で焼いたパン付きのランチを食べて、まったり。次は江ノ電に乗って江…

本の島

本日は午後1時より青山ブックセンター本店で行なわれた「本の島」VOL1に行ってきた。管啓次郎さん、鄭瑛恵さん、野崎歓さんが、『本の島』の構想を残して亡くなった編集者津田新吾さんをめぐって語り合った。その語りをみなで共有しつつ、本は如何にして…

記憶

取材テープ起こしと翻訳の合間の気分転換に、再び横浜・黄金町シネマ・ジャックに映画を観に行く。原一男監督『ゆきゆきて、神軍』。二十数年前の公開時に一度観ている。しかし、今回あらためて観てみれば、見事なほどに内容を忘れている。初めて観るような…

小野十三郎 メモ

メモ。詩に於てはリズム(情緒)の性質を変え得ない思想の力など存在しない。 詩に於ては、容易に情緒化されて一定の音数律(例えば三十一音字型というような)に乗り得るような思想は思想でもなんでもない。言葉に新しい感覚と生命を与えること、これが詩人…

原点?

いい人、普通の人について、考えなくてはいけないと、ふと思った。 岡山県立邑久高等学校新良田分校は、世界で唯一のハンセン病療養所内に設立された高校だという。ここには日本全国の療養所から社会復帰の希望を胸に少年少女がやってきた。しかし、たとえ病…

帰京

瀬戸内ハンセン病市民学会交流集会終了。知人らと岡山駅で別れたあと、私はひとり岡山市内の温泉へ。宇野バス四御神線に乗り、浄土寺前で降り、湯迫温泉へ。張りつめて眠れなかったこの三日間の緊張を解く。なにしろ月曜日の夕方だから、温泉はがらがら。台…

おでかけ

8日〜10日で岡山。ハンセン病市民学会交流総会。長島愛生園に行く。隔離政策を一貫して主張した光田健輔が長い間園長をしていたところ。現地で久しぶりに水牛老師に再会。谺さんとも会えるはず。

初心

そもそもの、済州島へと向かうきっかけをくれた人を自由が丘に訪ねて、最近のあれこれを話してきた。もう少しはまって済州島を巡り歩こうと思うと言ったら、ぐっと眼光鋭く、「行って何をする?」。さらに「4・3事件を研究したり、取材したりする人間は掃い…

要約してはいけない。

久しぶりに、娘と、午後いっぱいまったりお茶。夕方ぽっかり空いた時間、再び黄金町シネマ・ジャックで、原一男監督ドキュメンタリー映画「極私的エロス・恋歌1974」を観る。原一男という人はカメラを持たない時には人間とどう向き合っているのだろう? 素手…

全身、表現。

昨日、つい最近パートナーを亡くした友人を訪ねてきた。表現者同士、深いところで交感し合っている二人だった。共に生きることで、お互いの人生と表現を深め合う二人だった。失ったものがあまりに大きくて、心が動きを止めてしまっている、そんな様子にかけ…