第2章 「植民地の化学工場」扉の言葉 より

今の日本の、
最悪かつ広がりつつある状況のすべては
既にここにあるように思える。

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(朝鮮窒素の)興南工場では、日本人Aと朝鮮人Bの個人関係は生じなかった。あるのは民族と民族の関係だけであり、そして日本人であれば、馬鹿でも支配民族の一員であった。それこそが植民地の制度であり工場であった。日本人が偉い民族であるためには、朝鮮人はどこまでも劣る必要があり、「朝鮮人と見たら·······と思え」といわれた。